Netflixドラマ『ケイブ・レスキュー: タイ洞窟決死の救出』が感動的で泣けました

2022/10/01

ドラマ・映画感想

2018年6月23日にタイのタムルアン洞窟で実際に起きた、地元のサッカーチーム合計13人の閉じ込め遭難事故の奇跡の救出劇をドラマ化したもので、まさに奇跡と思える程に心揺さぶる感動的な話と映画並みの映像美が凄かったです。内容のネタバレがありますので未視聴の方はご注意ください。




Wikipediaがネタバレ


ドラマとして多少の変更はあるそうですが実際にあった出来事なので、ウィキペディアを見るとネタバレになってしまう為以前報道だけで知ったあくまでふわっとした知識で見始めました。
その結果より展開を予想するドキドキ感があり物語に入りこめたので、できれば下調べなしでの視聴をおすすめします。

奇跡と、大勢の人たちの掛け値なしの思い


見つかってから本編

全6話ながらかなり早い段階で閉じ込められた少年たちが発見され、なるほどそこから救出するまでの苦難と闘いこそが本番なんだなと理解しました。
この見つかった時点での感動もなかなかのものでしたが最後の最後、残りひとりの救出シーンはかなりの感動があり、またエンディングの曲と演出が泣かせてくれました。

それにしても改めて思うのが多分コーチがいなかったらきっともたなかったんじゃないかなと思わせる程全員の精神的支柱になっていて、それもコーチの経験してきた辛い経験があったからこそと思えるような話でした。
また全員同じ仲間であるサッカーチームかつ普段から運動をしている生命力に満ち溢れた少年たちということもまた、まるで申し合わせたような偶然が重なっているように思えました。

奇跡

自分の選択決断によって大勢の命を失わせてしまうことや、自分の身の危険だけでなくちょっとした不注意で少年達を死なせ一生十字架を背負うリスクを背負ったダイバーたちであったり、自分の生活の基盤である水田を差し出してまで救おうとした人たちであったり、それぞれの人たちが大きなリスクと犠牲を承知で一切の迷いなく、掛け値なしの心で毅然と立ち向かう姿には本当に胸を打たれました。

この世にひとつしかないかけがえのない命ではあるけれど、人手やお金などの資源をいつまでも無限に使える訳ではない命の値段という残酷な現実がありながらもそれぞれの人たちが不運な事故に巻き込まれてしまった少年達を救いたいただそれだけの、それも非常に強い思いでそれぞれの出来る最大限の力を尽くし、結果的に救出隊一人の犠牲は出てしまったものの、全員生還という奇跡を呼び寄せつかみ取った感動は本当に泣けました。

こんなとても信じられないような奇跡は、きっと世界中の大勢の人たちに大きな希望を与えたのではないかと思えます。
いろいろと嫌な事件や事故は多いけれど世の中まだまだ捨てたもんじゃないなと、少しでも明るい方向に目が向くことや希望を失わないことは何より重要なことだと個人的には思っていて、きっとこれからもこの奇跡の話はずっと語り継がれ、希望を与えていくのだろうと思います。

もしこれがフィクションだったら?


見終わってふとこれがフィクションだったなら同じように。あるいは同じくらい感動できたのだろうかという疑問が浮かびました。
見る人がフィクションか事実かによって感じ方や見方がかなり変わるので、フィクションにはフィクションなりの表現、話のもっていき方になるのだろうなと思いましたが、世間から割と毛嫌いされている感動ポルノとは何が違うのだろうと改めて考えてみたくなりました。

感動ポルノとは?

もっと泣けるものを。もっと感動的なものを、といった感じにあまりに感動できるものを受け手ではなく作り手が求めすぎた結果、このようなややきつい言葉が生まれてしまった現状があるように思えます。
では一体感動ものと感動ポルノは何が違うのだろうかという話ですが、これは単純に作り手の思惑によるものだと考えます。

映画やドラマでも感動ものは現代ではほとんど作られなくなったような印象がありますが、以前あったそれらをよくよく見てみると感動はあくまでもそのお話の中の一要素であって、主たるものではないようでした。
テーマあるいは伝えたいものがあって、その結果泣けるという形です。個人的な分類としてはこれが感動ものです。

一方の感動ポルノと呼ばれるものは、主に感動させることが主体となっており、その影響力を期待し利用するものだと考えます。
例えば感動した結果募金などの次の行動に繋げることが主目的であったり、浸透的にある特定の思想の押し付けの隠れ蓑であったり、メインの作り手(クリエーター)の人格者扱いや、その発言の影響力拡大といった本来の目的へと誘導する向きが感じられます。

感動ポルノはあくまで泣けることが主体なので、より過剰なトゥーマッチな演出になりがちで特に泣けることを前面に押し出したプロモーション(宣伝)をすることが多いように見受けられます。
この話題については一度じっくりと取り上げてみたいと前から思っていたので、今度新しく作る創作の話題専門ブログで記事を掲載する予定です。



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個人サークル「elh(エル)」及び所属制作サークル「future extra」にてオリジナルの電子書籍作品、ヴィジュアルノベル、RPGなどを作っています。 無料作品もありますのでお気軽にどうぞ。各作品の詳細及びダウンロードはelhのサイト及び各サイト様へのリンクにてご案内しております。 ハンドル名の由来は映画『2001年宇宙の旅』のHALプログラムを簡略化したものです。

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