【不定期更新ゆる企画】新感覚のゲーム会社運営ゲームの仕様をあれこれ考えてみる企画 その3

2022/02/19

制作連載企画2022(企画)

ゲームの全体像がおぼろげに見えて来たところで、第三回目は少し細かい部分として、中期から後期ごろに起こるイベントをいくつか考えて見たり、宣伝広告の部分についてもついでに考えてみます。

宣伝広告と媒体


『ゲーム発展国++』では広告費用が高いもの程宣伝効果が上がるように設定されていましたが、せっかく新しい感覚の経営ゲームということでひとひねり加えたいなと思ったところで、実際の所はどうなんだろうという部分も考えて以下のような案を考えました。

・時代が進むと新しい広告媒体が誕生する
・時代が進むと共に消費者が触れる媒体の種類が増えることにより既存の広告媒体の効果が薄れていく
(後発の広告媒体の方が宣伝効果、コンバージョンが高い)
・ネット広告はウェブ広告と動画広告の二種類


例えば食に関するもの、健康美容に関するものなど、いくつもの商品ジャンルがある中で消費者がアクセスするものの内容によってあらかじめ同じ系統の広告を設置できるネット系の広告は、既存の媒体よりも適切な対応が可能で、より消費者のニーズに沿った広告が提供できるのでは、という考えからです。

媒体選びだけでなく広告の方向性として、万人受けを狙って大味なものにするか、あるいは狙ったターゲット層に特化したものにするか、いくつかの種類の中から選べるシステムと、ある程度の金額を設定できる要素があれば尚良さそうです。

イベントが起こるのは、ステージ2からを想定


初期は運転資金を得る為に、とにかく受けるゲームを作ることだけに集中できる形で、中期からは会社の規模が大きくなり、社会的な影響力が増してくることにより、それの弊害的にイベントが起こる感じを想定してます。

イベントには主に良いイベントと悪いイベントがありますが、メインは悪いイベントで、これにどう対処・対応するのか、という部分にもゲーム性を見出せる気がします。
また、純粋に会社を成長させたいだけの人向けに、オプションでこういったイベントのオン・オフが出来るようにしてもよさそうです。


イベントはトリガーで起こる想定


イベントは基本的に何の前触れもなく突発的に起こりますが、必ず何かしらの原因とワンセットなら突発的なマイナスイベントもある程度理不尽感はなくなるかなと思いました。
起こるイベントとしては以下のものを考えました。

・年齢レーティング問題イベント

例えば開発するソフトにある属性を加えると(暴力・性表現など)何割か売り上げが増えるけれど、何度もやり過ぎると消費者などから抗議・クレームが来たり、メディアで取り上げられて企業イメージがダウンしたり、年齢レーティング区分制度が生まれる時期が早まったり、という感じです。
レーティング制度導入後にこのイベントは起きません。

・メディアからのバッシングイベント

もうひとつのイベントとしては一切広告を出さなかったり広告効果が高いからと言って、特定の媒体ばかりに広告を出していると他の媒体でネガティブな内容を喧伝されこれまた企業イメージが下がるというイベントです。
例えば一定期間一切広告を出さずにいると、ゲームが犯罪や暴力を助長している、あるいはゲーム脳といった具合で業界バッシングされ業界全体のイメージが低下し売り上げが下がるといった感じです。

個人的にはどうしても新しいエンタメというのは、世間から懐疑的な目で見られがちな側面があるのかなと思います。
これは多分映画やテレビなども辿ってきた道で、生まれたばかりの新しいエンタメというのは世間に、特に青少年にどのような影響を及ぼすか全くもって不明で、その結果どうなるのかも不明という怖さからくるものではないかと推測で、まだその新しいエンタメの持つ影響力を世間が見極めている段階に起こりがちなリアクションともとれる気がします。

ですがやがて時が経ってその影響力の範囲と効果が分かってくるのと同時に、レーティングなどの仕組みも整備されたり、子供の頃からゲームに慣れ親しんだ世代が社会的地位を確立するような年になりやっと終息する流れになったのかなと思います。
という考えから、このイベントは主に中期の序盤くらいまでに起こる想定です。

・世間からのバッシングイベント

もうひとつは、企業からしたら若干理不尽な気もするけれど非難する気持ちもまたちょっと分かるというなんとも白黒つかない厄介なイベントで、企業としてより多くの収益を求めるのは当たり前の話としても、あまりに収益だけを求め過ぎる姿勢を取ると、世間から非難にあうというものです。

これはメディアなどで大々的にこの企業はこんなに儲かってまっせ、と言わんばかりに景気の良い話を取り上げられることにより、それだけ稼ぐのは結構なことだけれども、その内の僅かな金額でも社会や世間に還元しているのだろうか? という非難の目を世間から向けられるというものです。

これは色々な企業が色々な慈善団体などに寄付していることを知ったり、教育方面に出資していたり、地域密着型と言われる企業が、会社のある地元のお祭りのスポンサーになっていることを何かの拍子に偶然知ったりなど。

アメリカなどでも特に子供相手の商売をする企業が、あまりに金儲けに走り過ぎると慈善活動への貢献が著しく欠如していると非難されることもあるといった具合に、商売と社会貢献がワンセット的に考えている人もそれなりにいる、という話を聞いたことから思いついたイベントです。
トリガーとしてはある一定期間の内に、収益額が設定金額を超えると起こるイベントという想定です。

・株主からのバッシングイベント

順調な時は問題なくとも、何期かに渡って売り上げが下がってくると株主総会で突き上げを食らうというイベントです。
これは往年のノベルゲームの選択肢システムで、株主からの飛び交う質問に応答する形で選択肢の中からどれかひとつの正しい答えを選ぶ、という単純なものでも十分面白味は出せるのかなと考えます。

時には無難な解答でお茶を濁したり、時には返答を間違えてきつめの目標を課せられたりといった、なるべく穏当な着地点を目指す心理戦的な駆け引き要素があったら面白そうです。

ゲーム史を入念に調べたら他にもいくつかのイベントを見つけられそうですが、長くなりそうなのでとりあえずこの四つとします。

企業の方向性・指針を決めるシステム


ステージ2くらいの中期からは大体この路線で行こう、という会社の方向性を固めることと同時に、それをどう消費者や世間にアピールし、認識してもらうかということも判断する必要に迫られる仕様にしたいと考えます。

要は単に売るだけという段階から、売り方という部分も同じくらい重要に捉える必要に迫られる段階に移行するイメージです。

では具体的に会社の方向性を決めるシステムのはどのような形にすればいいかな、といったところでやはり無難に『Civilization』の社会制度方式のどの路線、方針もそれぞれ違ったメリットデメリットがあり、プレイヤーの好みで選ぶことが出来て、短い期間でころころ変えることは出来ずある一定期間ごとに(例えば一年ごとに)変更できる形がいいかなと思いました。
あるいはゲームの一番最初に決めて、ゴールまで貫徹する形でもよさそうです。
 
 
参考画像:『Civilization Ⅳ』社会制度選択画面。

この会社の目指す方向性と方針決めと共に、前回少し考えた競合他社製品との差別化を図るブランドアイデンティティの確立要素を組み合わせられたらより面白くなりそうです。


次回予告


次回は残りのメイン画面案や、会社や各幹部のパラメーター類を考えたりしつつも、ゆる企画にしてはついついあれこれ考えるのが面白くなってきて少し長くなってきてしまったので、とりあえずの着地点の回となる予定です。



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個人サークル「elh(エル)」及び所属制作サークル「future extra」にてオリジナルの電子書籍作品、ヴィジュアルノベル、RPGなどを作っています。 無料作品もありますのでお気軽にどうぞ。各作品の詳細及びダウンロードはelhのサイト及び各サイト様へのリンクにてご案内しております。 ハンドル名の由来は映画『2001年宇宙の旅』のHALプログラムを簡略化したものです。

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