ラスト付近の一番盛り上がるシーンをどんな感じにするか考える回

2023/07/02

制作連載企画2023(ゲーム原案)

やはり物語には一番盛り上がるシーンが必要だなということで、ラスト付近に設置する山場をどんな感じにするかあれこれ考える回です。


山場からお話を考える手法も


今回はやっていませんが、最初に一番盛り上がるシーンを先に考えてそこをより効果的にする導入やキャラ、エピソードを付け加えていくという手法があるそうです。
これをキャラや舞台を先に考えるのではなく、一番の見せ場を中心に考えるという面白い方法で、普通に作るよりも一番盛り上がる印象的なシーンが受け手に対してより効果的なものとなる可能性がありそうです。

盛り上がるシーンと言えば


ぱっと思いつくのは最大のピンチが訪れる。または最後の敵との闘いやその勝敗が決まる時などがありますが、ゲームの山場といえばやはりラスボスとの対峙の場面かなと感じたので、それを中心に考えていきました。

そこでふと思ったのが、例えばジャンルがRPGとしてラスボスとのバトルこそがメインだとしても、何故戦うのか。どのような経緯を辿ってきたか。お互いの考えや信念の違いなど。といったその最終決戦へと集約させ繋げる要素が非常に重要かもしれないと思いつきました。
特になぜ戦うかの理由や信念や考え、価値観の相違をはっきりさせると戦いの意味やその重みがまるで違うのではという感じです。

しかしながらよくありがちな単純な善悪の違いで戦うというのは古今東西ありふれているし、個人的には大体の争いは一方がどんなに悪そうに見えても双方に言い分があると思うし、完全な悪とか完全な善と言い切るのは違和感があって、どちらか一方からの見方だけのような気がするので、そこは避けるようにしようとは最初から考えていました。

といったことを踏まえていくと戦闘前に問答的にお互いの言い分や信念をぶつけ合うシーンがあれば上記の要件を満たせるのではと考えました。

互いの信念を戦わせる為に必要となる要素を考える


前にボスキャラの絵を描いた時にふと、ひとつイメージとして浮かんだのが主人公と対峙した時に長口上を述べるシーンでした。
おさらいですが、主人公側は世界を救おうとしている立場で、敵側は世界や人類を滅ぼそうという立場です。

長口上や論争というとパッと思いついたイメージとしては三島由紀夫の美しい星の後半のシーンでしたが、どちらかが一方的に長々と喋るというよりかは問答的に互いにある程度の分量で区切った言葉をぶつけあう形にしたいと考えています。

敵キャラの性格をおさらい

ボスキャラの性格や性質をおさらいしますと、正義の象徴のような存在で悪は絶対に許さない容赦のなく裁きを下すというものという設定でした。
世界や人類を滅ぼすというとまんま悪なんじゃないかと思われがちですが、ボス側としては悪事があちこちに蔓延り堕落した世界の破壊こそが一番の善行でむしろ慈悲であると考えている形です。

単純に考えると敵側は人類を悪と捉えていて、主人公側としては確かに悪事も多いけれど人類すべてがという訳ではないから、すべて滅ぼすというのは止めなければならない、と説得するという構図が一番スタンダードかなと思います。
しかしながらそのままだとちょっと直球過ぎるので双方の言い分をなるべく納得感があって、どちらの考えも分からないでもない、くらいまでもっていく為の内容の肉付けが必要だと考えました。

あくまで個人的な好みですが例えば何か知らの作品の中にボスクラスの悪役がいたとして、悪事を行う動機や理由が単にその人物が狂っているだけ(マッドサイエンティストなど)や、サイコパスだっただけで何故そうなったかがあまり語られないというオチだとあんまり面白みを感じられないので、ここはなるべく工夫したいと考えています。

善と悪を掘り下げてみる

互いの信念があちこちにふらふらせずぶれずに固くしっかりしてしないとどうしても説得力がなくなるので、その信念が基づいている根本の考えをはっきりさせておかなければということで、互いに何が悪で何が善なのかという認識が何なのかというものも掘り下げていく必要があるかなと思いましたが、少し長くなってきましたので次回はその部分について考えようと思います。

次回は


ということで次回は双方の信念や善と悪についての認識についての部分を考えていく回となる予定ですが、もしかしたらまたネタ集めの回となるかまたは最近面白いツールソフトを見つけたので、そっちになるかもしれません。





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個人サークル「elh(エル)」及び所属制作サークル「future extra」にてオリジナルの電子書籍作品、ヴィジュアルノベル、RPGなどを作っています。 無料作品もありますのでお気軽にどうぞ。各作品の詳細及びダウンロードはelhのサイト及び各サイト様へのリンクにてご案内しております。 ハンドル名の由来は映画『2001年宇宙の旅』のHALプログラムを簡略化したものです。

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