今回からは実際の曲作りということで、まず最初に前回考えた曲の着想から大まかな構成を決めて、後は各パートごとに自分の技術レベルと相談しながら無理のない範囲でなるべくイメージに沿うように作っていこうかと思います。
元ネタからイメージの変換
前回考えた着想と、元ネタからより具体的な曲のイメージへと変換しました。
まず最初に小説の内容をかなり大ざっぱに区切るとこんな感じになりました。
序盤
・プロローグ
・博物館へ
・展示物1と2
中盤
・ERAの登場
後半
・問題の解決へ
・エンディング
筆者自身の漠然としたイメージとしては序盤の始まりはゆったりとした曲の感じのイメージで、中盤はリズム主体が多いイメージ。後半(あるいは終わり)は曲っぽいボーカル入りの曲があるとしっくりくるなというイメージになりました。
今回はBGMということで、中盤辺りのイメージで曲を作ってみることにしました。
曲の大体の構成の設定を決めてみる
次に上記のものを踏まえ、現段階で決まった曲の概要と大まかな構成的なものを設定してみます。
曲の構成
<曲の種類>
BGM
<曲のタイトル>
これはそのままの『2120』としました。ですがテーマ的な曲ではなく、イメージ的な感じで。
<長さ>
大体3分以内ぐらいにおさめる。
<テンポ>
極端に速くもなく、遅くもない中くらい。大体BPM90~120くらい。
<キー>
未定。後で変えることもありで。
イメージ的なものについて
<曲のイメージ>
未来的な感じ(あくまで現在、あるいはもっと昔に考えられたレトロフューチャー的な想像上の未来)
かなりアバウトですが、あらゆる要素を考える前にこれを常に念頭に置いて制作を進めていこうと思います。
<曲の雰囲気>
明るくてキラキラした感じにしたい。透明感のある青っぽい色のイメージ。
けど明る過ぎずどこか無機質で少し冷たい感じも出したい。
ほんの少しだけ退廃的な感じも入れられたらなお良い。
<曲のアイデア・入れ込みたい要素など>
リズム主体でリズムが前面に出て存在感のある感じにしたい。
あまり多くの楽器は使わないシンプルな感じで。
構成もシンプルで、あまり大きな展開や変化がなくループがメインの淡々した感じで。
(例えば、ゲームのシステムメニューとかで流れているBGMっぽい感じに)
とこれまたかなりアバウトですが、とりあえずこの方針で作っていくことにします。
ドラムの作成
まずはドラムの作成から取り掛かることにしました。FL Studioを立ち上げます。
最新のバージョン20だとテンプレートで808のドラムセットが最初から組み込まれています。
808はかなり個人的な未来的なイメージと合致しているのではということでそのまま使うことにしました。
キックを四つ打ちにしようか迷いましたが、最初に作ったこのリズムがイメージと結構はまったので、そのまま使うことにしました。
このままでもいいかなと思いましたが、何回か聞いているうちにもうひとひねり欲しくなったので、エフェクトをかけてみることにしました。
かけたのはKrushというビットクラッシャープラグインです。
ビットクラッシャーは音をわざと劣化(ビット解消度を下げ)させて、元の音をローファイ化したりコンピューター音っぽい面白い感じにするエフェクトです。
このプリセットだと死にかけのバッテリーとなっていますが、他にもデジタルウォーターなど面白いエフェクトがいくつもありました。
足したのは707のキックとハイハット、スネアです。更に電子っぽいタム音とシェイカーも付け加えてみました。
テンポは最初に決めたものから少し上げて112としました。ついでにほんの少しだけスイングも上げてみました。
このkrushはかけ方(またはプリセット)によってはファミコン音っぽくなって、かなり面白くなりますね。
しかも無料プラグインなので、フリーで配布されているので気軽に試せるのがありがたいです。
ダウンロード先 Tritik
他の楽器を入れた時に相性が悪ければまた変えることもありますが、この効果(エフェクト)により、更にイメージに近づいたような気がします。
ということでとりあえず大体の部分で鳴っている基本のドラムの形となるものは暫定的にこれにして、次回は次の楽器を入れていきたいと思います。
さいごに
さいごに念の為ですが昨年の企画同様、あくまで自分個人のやり易いやり方なので決してベストなやり方ではないということと、あくまでこういうやり方もあるんだなという軽い捉え方をしてもらえればさいわいです。
次回はこのリズムにベース音を入れる回となる予定です。