太田龍 『天皇破壊史』を読み終えました

2024/06/21

読書感想&おすすめ本

連載企画でも書きましたがつい先日読み終わったので、気になったところの引用と簡単な感想を書いています。


結構なボリュームで時間がかかりましたが、読了後の感覚がまだ残っているうちに感想を書いています。
かなりタイムリーな話題としてこんなニュースがありました。

国賓として訪英する天皇皇后両陛下 授与されるイギリス最高位の勲章「ガーター勲章」とは?

記事では大変名誉なこと、と書かれていますがこの本の中にはかなり詳しくその意味の恐ろしい本質が書かれていました。
249ページからの引用です。

"
薔薇十字のシンボルをその象徴体系の中で使っている故に、ガーター結社(the Order of the Garter)は薔薇十字会と結びついている。ガーター結社は一三四八年、イングランド国王エドワード三世によって創設された。
"

薔薇十字会とはどんな組織か、デイヴィット・アイクによれば、「この薔薇十字会は、古代エジプトにその起源を持っており、爬虫類人(レプテイリマン)の血流の象徴である薔薇十字と深く関係している」との本書で説明があります。

同じページから続きの解説を引用します。フリガナは括弧内に書いております。また横書きにしましたので、読みやすいように改行と空白行を入れています。

"
ガーター結社とは、日露戦争終結以来、日本の歴代天皇(明治、大正、昭和、平成)が組み込まれている、あのガーター勲章結社そのものにほかならないのだ。
「The Order」は、「メダル」とは違う。メダルも、勲章と翻訳され得る。しかし、こちらの方は、非常に軽い。「記章」「賞牌(しょうはい)」の方がその実態を示しているであろう。「The Order」。こちらは、「勲位」であり、「結社」であり、それに加盟することを認められたその証明として「勲章」を指す。

日露戦争後、英国王室とその政府が、日本の天皇に対してガーター勲章を授与したいと申し入れてきた。当時の日本の国家指導者層は、果たしてどこまでその意味を理解していたのか。私はゼロだったと思っている。日本政府高官たちは、それを「メダル」のようなものと見たのではなかろうか。数あるメダルの中の一つで、大英帝国のメダルの最も高級なものの一つ、といった程度の認識である。

「フランス大革命」は、ブルボン王朝を廃絶し、貴族階級を丸ごと葬り去ろうとした。その後にナポレオンが帝政を再建し、皇帝ナポレオンは、勲章(メダル)の大安売りをする。特に軍人に対して。
この「近代化された勲章(メダル)の大量生産方式」は、全ヨーロッパ、そして米国を含む全世界に浸透した。明治政府もその制度を模倣している。
最も有名なものは、陸海軍将兵に与えられる金鶏(きんけい)勲章(功一級から功七級まで)だろう。
日本の国家指導者層は、英国の「ガーター勲章」も、ナポレオン式メダルと同次元のものに見えたのではないだろうか。

しかし、明治天皇は、なんとなくそこに違和感を抱かれた模様だ。
しかし、天皇に本物の情報は到達しない。明治天皇は気が進まない、拒否したい、その直観を政府中枢は押さえつけた。英国王室は、「The Order」を維持している。日本の天皇が、英国王(女王)から「ガーター勲章」を受け取るということは、この「Order」の中に組み込まれることを意味する。この場合の「勲章」は「オーダー」であって「メダル」ではない。

つい最近まで日本人は誰ひとり、そのことに気がつかなかった。私が平成四、五年、ジョン・コールマン博士の『300人委員会』を手に入れて読破し、その重大性を知って、日本の人々に紹介し始めるまでは。
"

つまり単なる勲章的なメダルだと思ったら、結社への加盟。その一員に組み込まれてしまう恐ろしいものだった、という訳ですが少し後ろのページにガーター騎士団に関連する内容がありましたので、更に引用します。307ページからです。

"
『昭和天皇独白録』[文春文庫]によれば、天皇は陸軍を、そして陸軍のクーデターを恐れていた。結局、陸軍は敗れ、昭和天皇は生き残った。これが事の本質だろう。
この場合の「陸軍」は「西郷隆盛」を意味する。陸軍が敗れたということは、日本からきれいさっぱり、西郷隆盛的な勢力が消滅したことを意味する。

陸軍が倒れて、日本全土に米占領軍(ユダヤ・イルミナティ世界権力)が充ち満ちた。にもかかわらず、天皇と皇室は生き残った。
西郷なき後の天皇は何者かというテーマこそ、昭和二十年八月以後の日本の根本問題とされなければならない。

昭和天皇は、明治天皇、大正天皇に続き、一九二九年(昭和四年)、英国王(ジョージ五世)からガーター騎士団(ガーター結社)の一員に任命された。れっきとした大英帝国の構成員、以外の何者でもない。

西郷隆盛的陸軍の影響力が残存している限り、大英帝国ガーター騎士団員としての昭和天皇の性質は、常に陸軍との間に葛藤を生じさせた。
しかし、今や日本陸軍は敗れ、敵としての昭和天皇が出現した。つまり、昭和天皇は、英国王の臣下の一人なのである。
この事実は、国民の誰も知らされていないが、天皇、皇室、そしてその周辺は、熟知していると思われる。

日本人は、日本のご主人様は世界の超大国、米国であり、十九世紀の世界の覇者、大英帝国は没落して米国に取って代わられた斜陽の国と聞かされており、それを夢にも疑おうとしない。
天皇、皇室が英国王室と親密な関係にあるとしてもそのことを大して気にも留めないし、でなくとも大局に関係ない、第二義的次元の問題に過ぎないと片づける。
従って、日本人の目は英国に向かわず、米国に釘付けになる。
"

死んだふりをして矢面に立つことをうまく回避したというか、裏にまわって操ることにしたような思惑が見えますがこの結果、日本がどうなってしまったかを簡潔に説明している箇所があったの再び引用です。
大分ページを戻って、100ページの【明治維新は禁教されたイエズス会の「復讐」だった】の項目からの引用です。

この項目は主に、エリック・ジョン・フエルプス氏の著書『バチカンの暗殺者たち』からの引用となっています。
エリック・ジョン・フエルプス氏は米国のプロテスタント派キリスト教徒で、白人、アメリカの自由なる民。ディスペンセーショナル・パプティスト・カルヴィン派と自称していると本書で解説しています。

氏は日本に対するイエズス会の教化を痛烈に批判しています。

"
イエスズ会の日本キリスト教化の努力は、人類に対する犯罪、荒廃と大災害をもたらすものと見なされるべきである。
それをもたらす悲惨と破壊の度合いにおいて地震、津波、火山の噴火と比較できるだけである。
"

なぜキリスト教徒である氏がここまで痛烈に批判するのか。
その理由は、悪魔(サタン)→イエスズ会総長→ローマ法王。といった構図で世界の権力構造が成り立っている為との説明がなされています。
数ページ中略し引用を続けます。

"
[徳川将軍の切支丹禁止令の結果として]イエズス会は、日本からその後二百五十年間追放された。そしてその措置が日本民族に対して、技芸と、反映と、平和を齎(もたら)した。
将軍は彼の家紋も、日本の国家民族も、そのことのために手ひどい仕返しをされるであろうとは、ほとんど予知することが出来なかった! 常時謀略が企てられ、永遠に報復が仕掛けられる。一八五四年、イエズス会はペリー准将の率いるアメリカ艦隊を使って日本を開国させた。その古き敵に対して復讐するために、イエスズ会は外国勢力を使って、一八六八年の革命を作り出した。徳川将軍は"権力を不法に簒奪した者"という悪名を付けられ、辞職するように強制され、徳川将軍家は十五代で終焉した。

[明治天皇を将棋の駒として操作する立場に就いたイエスズ会は]この新しい絶対権力をもって、一九四五年までその"協会の日本刀"を行使する。彼らは天皇(エンペラー)の軍隊をもって、イエズス会の二つの旧敵、すなわち中国(一八九五年)、ロシア(一九〇五年)に対する戦争を起こさせた。北京の満州王朝は一七〇〇年代にイエズス会を追放し、モスクワのロマノフ王朝の皇帝は一八二〇年に同じことをしたではないか。

一九四一年、日本人が報復を受けるべき時が来た、ローマのイエズス会は総長の監督下で、東京のロヨラの息子たち[イエズス会の兵士たち]は、[ワシントンDCのイエズス会の兄弟たちと協力して]米国と日本の間の戦争を作り出す。フリーメーソン、シュライナー位階によるルーズベルト大統領が完全に承知している状況の中で、真珠湾は東条[首相]の日本艦隊によって爆撃される。そして、それは全米国民に惨劇の嵐を巻き起こす。[米国]議会は、この謀略にうまうまと嵌(は)められて、対日宣戦布告議決する。

天皇(エンペラー)は、彼の絶対君主制を失った。太古の文化を保有する日本は破壊され、日本人は国家的敗北の結果、未曾有の屈辱を受けた。そしてそれからイエズス会は、日本をハワイのように彼等のアメリカ帝国に併合し、その保護と繁栄が完璧にワシントンDCに従属する如き、社会主義的商業的植民地を造り出した。
"

この解説により日本、ロシア、中国は過去にイエズス会を追い出したことの復讐をとして、このような悲惨な目にあわされたという隠れた歴史が分かります。
先日聞いた未来党員の街頭演説でも、日本の内部に入り込んだ火付け役がアメリカとの開戦のきっかけを作ったとの同様の解説がありました。

考えてみればベトナム戦争の契機もまた同じく、内部に入り込んだ火付け役(CIA)によるもので、国や人を駒のように動かし争いあわせている同じ構図のように感じました。
そこには正義なんてものはどこにもなく、血を流すのは互いの国民だけ、戦争の不利益を被るのは国民だけというのは常で、相手を憎むように仕向けている者。憎悪を煽り立てる者こそが本来表に引きずり出され糾弾されるべきなのは道理で、結局はその犠牲となる国民が本当の敵を見定めない限りまた同じ悲劇が起こるのは避けられないように思えます。

しかし今現在は各国の指導者層だけでなく一般人であってもこの手口や構図を理解している人も増えているのは間違いなく、互いに相手を憎しみあわせ争わせようとする試みはそううまくはいかないのではと思わされます。

それにしても現代まで続く様々な問題の原因が何百年も前の昔にあったことに驚く人も多いのでは思いますが、これまで方々で知った断片的、あるいは体系的に学んだ情報から歴史の舞台裏で進行していた背景を推察していた人もそれなりにいたのかもしれません。

相当長い間復讐の機会をうかがっていたというのは、随分執念深く気の長い話ですが今年ご紹介した動画『続・カバールの崩壊』パート4 シオンの議定書(プロトコル)でもあった、長い時間をかけての復讐。完全な支配へと着々と物事を進める計画性。その執念深さというものがカバールの特徴のひとつなのかもしれないと感じました。

『続・カバールの崩壊』と繋がる話

重要ドキュメンタリー: 続・カバールの崩壊 日本語訳

この続編ビデオシリーズの前半の方のパートでは、カバールは幼稚な復讐心からいくつものヨーロッパの国を滅ぼそうとあらゆる手をつくしていたことが解説されていましたが、この本を読んでいかに長い間ロシアと中国をも敵視しており、メディアの報道を見ても未だにそれが続いていることも分かります。

日本やアメリカなど結局庶民であれば単なる捨て駒のひとつに過ぎず、金銭的なものであり軍隊に駆り出され失われる生命であり常に犠牲を強いられる悲惨な役割とされているように見えますが、それはどの国にも潜んでいる内通者を通じて行われており、ここにきてようやくそれが何なのかを捉え始めてきた人が増えてきたのかもと思えます。

動画では、元はといえばカバールが儀式と称して数多くの赤ん坊を惨たらしく殺していたことを咎められ、本来なら全員処刑されるところを改心を期待し、最大限の慈悲をもってその土地から追い出されたことを逆恨みしたことがすべての事の発端との解説がありました。
その後カバールの支配により何百年以上も続く人類の苦難の歴史を考えれば、大きすぎる代償で本当の慈悲とは一体何なのだろうかと思わされます。

復讐心は地獄の心でそのような感情が永遠に続くのはある種の囚われで拷問のようにも見えるし、犯した罪を相応に罰するというのは相手に対する一種の救い、あるいは解放でもあるかもしれないと感じました。

さいごに大まかな感想

しかしこの本が出たのが2002年の話で、この頃にすでに上記のような知識を得ていた人や、あるいはもっと前に知っていた人もいたもちろんいた訳で、それから今現在に至るまで政治や世界情勢の変化をどう見ていたのか気になるところですが、数としては決して多数ではなかったはずで、世論に影響するところまではとてもいくはずもなかったのかなと思えます。

あくまで自分の見た範囲でのことですが、今現在これらのことはとうに知っていたように話す人がごろごろと見つかるインターネットは本当に広いというか、情報共有量や伝達速度が凄まじい勢いで変わった現代の状況は改めて凄いことで、ようやく真実の理解による良い方向への変化を向かえられる時期に来たのだと思わされます。








自己紹介

自分の写真

個人サークル「elh(エル)」及び所属制作サークル「future extra」にてオリジナルの電子書籍作品、ヴィジュアルノベル、RPGなどを作っています。 無料作品もありますのでお気軽にどうぞ。各作品の詳細及びダウンロードはelhのサイト及び各サイト様へのリンクにてご案内しております。 ハンドル名の由来は映画『2001年宇宙の旅』のHALプログラムを簡略化したものです。

最新の投稿

不定期雑談 第48回

更にここ数日でタイミング良く興味深い追加情報がありましたので、それらと動画紹介を交えながらの雑談です。

このブログを検索

サイトマップ・プライバシーポリシー

連絡はこちらまで

QooQ