レアアースの視点から見る今後の世界情勢

2025/10/27

世界情勢など

現在と今後最も重要な資源と見られているレアアースの動向から考えられる展開などです。

完成したこの記事をアップしようと思ったら、さっそくこのようなニュースが飛び込んできました。


日米、レアアース確保で連携へ - 中国輸出規制に共同歩調[共同通信]

これは非常に面白い展開となってきた感じがあります。

本題




これは驚きましたが良い兆候で今後の予想展開と噛み合っている動きに見えます。
レアアースという視点から見ると結構新しく見えるものがあるのではと思ったので、主にデータ調査にAIを使いまずは現状を把握してみました。

レアアースが眠る地域



これとまた他のデータと見比べると少し違うようですが概ねは同じでした。


世界のレアアース埋蔵量・生産量ランキング



ロシアとウクライナにもあるそうですが、主に中国のどこにあるのかその地域を更に絞ってみると以下のような結果でした。


内モンゴル自治区には世界でもトップクラスに豊富なレアアースがあることが分かりますが、調べてみるとその取引相手が中国の独占でした。

独占となると価格が適正でなく不当に安く買いたたかれる状況を生み出す原因となりますが、これが複数相手の取引となり価格競争が生まれるとモンゴルの利益が拡大するのは確かです。

ではなぜそうはなっていないかという理由として、以下の理由が挙げられていました。

・モンゴルは内陸国の為陸路しか無く港がない
・輸送インフラを中国に頼っている
・採掘・精製インフラが整っていない

しかしここにロシア。そしてアメリカという要素が加わると一気に問題が解決してしまうのではと。
アメリカは埋蔵量では後れをとるものの、生産量では2024年に4万5千トン産出し世界第2位となっており、その理由は採掘技術と精製プロセスの最適化ではと解説されています。

もしロシアの協力を得られれば陸路を通りアラスカまで持ってこられるのではと思うのが先日、アラスカとロシアを繋ぐベーリング海峡横断トンネル構想が提案されたという驚きのニュースがありました。余談ですがイーロン・マスク氏にこの技術協力の呼びかけを行っているそうです。

米露間ベーリング海峡に海底トンネル建設を ロシア高官提案、トランプ氏「考える」と表明

冷戦の時代から考えると、これは本当に歴史的な出来事と言っても過言ではないですが、二大国家が経済的協調の元に協力体制になると、世界的にも安定と平和への大きな一歩どころかかなりの前進と見えます。

そしてそれはモンゴルまでの内陸部までもに影響し、経済的な恩恵だけでなく資源交流と物流を通し権益を共にすることから新たな協調の枠組みが形成されることが予測されます。

レアアースが何故重要なのか


ちょっと寄り道的なものになりますがAIと仮想通貨の現状を比較してみたくなり質問した解答が以下のものでした。



これはAIの発展により仮想通貨が発展することになる、というものごとの順番を表しているようにも見えます。
そしてレアアースの重要性について短くまとめてもらったのが以下のものです。


つまり社会の基盤を成す技術を支える根本の資源という位置づけで、如何に重要かが分かります。
経済においても安全保障についても半導体と同じかそれ以上のレベルの重要性と言っていいほどのものではと。

特にAIは好む好まない関わらず今後社会を根底から支えるインフラの重要な担い手となるのは明らかで、現在自動化されているものがより高度に発展的なものへと進化させるAIを抜きで話が進むというのは考えにくいものがあります。

そのAI分野において最も投資が行われておりスタートアップが一番多くあるアメリカが今後イニシアティブを握るのではと見られていますが、それを支えるレアアースの安定的な確保が出来るかどうかにかかっているのは当然のこととして、少し前にレアアースに関する興味深い解説の動画がありました。

1378回 トランプが中国に激おこ関税100%だ‼実は弱々習近平

輸出規制により価格高騰をはじめとした政治的駆け引きや状況であっという間に資源のやりとりも商売もすぐに打ち切られるチャイナリスクを抱え続けるデメリット。
そしてこの重要な資源をほぼ独占的に中国が握っていることが世界各国の技術・軍事・AI発展のボトルネックとされています。

その解決方法がモンゴルでありロシアとウクライナ。日本という要素によって導きだされる可能性は決して低くないように見えます。

特に日本においては海底という場所にあるものの、世界需要の数百年分という膨大な資源量がある上にトリウムやウランなどの放射性元素をほとんど含まないクリーンな資源であり、希塩酸などで容易にレアアースが抽出可能という特長があるそうです。

南鳥島周辺のレアアース泥開発計画

重要な資源に関しては常に代替のものを考え用意しておく必要があるのは勿論で、特に今年のアメリカと中国間の貿易摩擦によりそれを誰もが身に染みて実感したのではと思えます。

とりあえずのまとめ


もし以上の流れが起きた場合予想されることとしては、モンゴルの利益の拡大。ロシアの利益の拡大。中国の利益の縮小。アメリカがレアアースを安定的に確保できる利点と価格面の利点。
日本においてはアメリカとロシアと協調し、中国の動きを牽制することにより新たにレアアース資源の確保が出来るようになると。

結果、現状のある特定のところにだけ権利や利益が集中するような歪んだ構造が改善されると、世界的に金銭やハニトラなど卑怯な搦め手で政治を背後から操作する方法よりも、正攻法である各国の経済的利益の共有と地政学的な面からの協調という正しい道に戻ることにもなり、世界という大きな視点でより安定的で平和的な状況へと変わることは確かなように思えます。

















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個人サークル「elh(エル)」及び所属制作サークル「future extra」にてオリジナルの電子書籍作品、ヴィジュアルノベル、RPGなどを作っています。 無料作品もありますのでお気軽にどうぞ。各作品の詳細及びダウンロードはelhのサイト及び各サイト様へのリンクにてご案内しております。 ハンドル名の由来は映画『2001年宇宙の旅』のHALプログラムを簡略化したものです。

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