物語制作にかなり役立つ『神話の法則』とは?

2019/10/08

小説テクニック・Tipsなど

数ある神話には似通った、ある程度決まった流れ(型)というものがあって、そのメソッドを活かした神話の法則というものが実際にハリウッド映画などにも使われているそうです。しかもなんとこれはビジネスシーン、はては人生の一幕においての考え方のひとつとして役立つこともあるそうです。


神話の法則とは?


神話の法則とは様々な神話の構造を分析し、それらの類型(共通の型)から、物語を体系的に12の段階にまとめたものだそうです。
ではその12の段階(ステージ)とは

第一幕
1.日常の世界
2.冒険へのいざない
3.冒険の拒絶
4.賢者との出会い
5.第一関門突破

第二幕
6.敵との戦い・仲間との出会い
7.最も危険な場所への接近
8.最大の試練

第三幕
9.報酬
10.帰路
11.復活
12.帰還

『神話の法則』 著:クリストファー・ボグラー

となるそうです。
この項目を読んでいる最中にも、思わず脳裏に浮かんでくる超有名作品はいくらでもありそうですね。
それもそのはずで、スターウォーズやタイタニック。マトリックスなどにも使われているそうです。
もちろん映画だけでなく、ドラマや漫画やアニメにも当てはまるものも多くありますね。
この法則を頭の片隅に置きながら映画やドラマなどに触れてみると、なるほどそういうことか、と思わず膝を叩きそうです。
自分の好きな映画ドラマや漫画も、項目全てではないものの結構当てはまっているものがあって驚きでした。

脚本制作だけでなく応用として


色々調べてみると、この法則は何も物語の制作だけでなく、ビジネスや人生(生活の場面)においても応用が効くそうです。
なるほど、とこれをビジネスとすれば各項目は、事業の浮き沈み。パートナーやライバルとの出会いや別れ。リスクを負っての一か八かの大勝負! とも言い換えられそうです。
そして例えば項目4の「賢者との出会い」は、ビジネス用語でよく聞くメンター(指導者、助言者)との出会い、あるいは業界の先達。はたまた精神的なサポーター、師匠。理想のモデルみたいなものになるのでしょうか。

しかしながらそれらのことを総合的に考えるとこのビジネスシーンにおいての応用としては、具体的なノウハウやテクニックというよりかは、おそらく大まかな道筋であったり、各段階示すマイルストーン。あるいは段階ごとのひとつの心構えのようなものに近いかと思います。
同様に人生においての各局面(受験や就職など)も同じように言い換えられそうですね。
そういったことからシナリオ作成以外にも役に立つかも? という話があるのかと推察します。

さいごに

ということで物語を作る上でのなんらかの一助になればと思い簡単な概要を記事にしてみました。

引用部分にもありますが、この神話の法則というタイトルズバリの洋書があります(翻訳本も出ています)が、Amazonで調べたところ中古であってもなかなかに高価だったので、ちょっと手を伸ばしづらいかなと思いますので触りだけ、この法則の12段階の項目だけでも知るだけでも結構お話の制作の役に立つのかなと取りあげてみました。

しかしながら類型なので当たり前ですが、それぞれの項目としてのものだけなので、中身の部分、どう見せるかという部分に関してはもちろん自分で考えなければなりませんね。
ですが骨組み。下地としてはかなり有用なものかと思いますので、そのままでも自分なりにアレンジや応用を加えて大まかな構造としてアウトラインを利用するのも良さそうです。

自己紹介

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個人サークル「elh(エル)」及び所属制作サークル「future extra」にてオリジナルの電子書籍作品、ヴィジュアルノベル、RPGなどを作っています。 無料作品もありますのでお気軽にどうぞ。各作品の詳細及びダウンロードはelhのサイト及び各サイト様へのリンクにてご案内しております。 ハンドル名の由来は映画『2001年宇宙の旅』のHALプログラムを簡略化したものです。

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