「宜しく」と「よろしく」「頂く」と「いただく」の違い

2019/10/30

小説テクニック・Tipsなど

ビジネスシーン、プライベートでもメールなどの文章のやりとりや、こういったブログなど何かと文章を書く機会がありますが、意外と知られていない。またはつい忘れたり、間違って変換してしまったりする「宜しく」と「よろしく」「頂く」と「いただく」の違いについて、自分の備忘録としても書いておきたいと思います。




 「宜しく」と「よろしく」の違い


漢字の「宜」は、便宜、適宜で使われているように辞書によると

便宜(べんぎ):つごうのよいようす。
適宜(てきぎ):ほどよいようす。適当。

という意味で、ひらがなの「よろしく」の意味の

・ほどよく。適当に。
・好意を伝えてもらうときや、今後の交際をたのむときなどのあいさつのことば。

と同じですが、漢字の「宜しく」は常用漢字表にも含まれていないため、ちゃんとした公用文には使えないそうです。

なのでビジネスメールなどでもなるべく避け、ひらがな表記の「よろしく」を使った方がいいかもしれません。

「頂く」と「いただく」の違い


これはよろしくよりもっと分かりやすく単純で
「頂く」はもらう、の意味の動詞で食べる、飲むの謙譲語として使う場合は、漢字の「頂く」を使います。

一方ひらがなの「いただく」というのは補助動詞となり「~していただく」。つまり「ご覧いただく」など補助動詞として使う場合はひらがなの「いただく」を使います。

こちらの意図通りに伝えたい内容がちゃんと伝わるように、漢字とひらがな両方をうまく使い分けたいですね。

「下さい」と「ください」の違い


上記の「頂く」と同じく、漢字の「下さい」はもらう、ちょうだいする動詞で、ひらがなの「~ください」は自分以外の人間。つまり相手に動作をお願いする補助動詞で、「お待ちください」のようにひらがなを使います。
こちらもちゃんと意図通りの意味を伝える為使い分けたいですね。

「致します」と「いたします」の違い


ここまで くるとさすがに法則が見えてきた気がしますが、これも同じく漢字の「致します」は動詞でする、という言葉を丁寧にしたもので、ひらがなの「いたします」は補助動詞となりますが、上記の「ください」とは違い、自分の行動をへりくだったもので相手には使えません。

さいごに


これらを総合すると
「宜しくお願い致します」
ではなく
「よろしくお願いいたします」
がよりよい正しい表現となりますね。

ビジネスメールのやりとりなどでこれをちゃんと使っていると、もしかしたら「お、こいつできるな……!」と思わせることができたり「これならちゃんと仕事もやってくれそうだな」と思われるかも? しれませんね。

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個人サークル「elh(エル)」及び所属制作サークル「future extra」にてオリジナルの電子書籍作品、ヴィジュアルノベル、RPGなどを作っています。 無料作品もありますのでお気軽にどうぞ。各作品の詳細及びダウンロードはelhのサイト及び各サイト様へのリンクにてご案内しております。 ハンドル名の由来は映画『2001年宇宙の旅』のHALプログラムを簡略化したものです。

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