Steamウインターセール対象ゲーム『The friends of Ringo Ishikawa』(フレンズ オブ リンゴ イシカワ)クリア雑感と簡単プレイガイド

2020/01/05

steamゲーム

正月休みを使って制作の傍らにウインターセールで買ったゲームを少しづつ崩している所ですがちょうど一本終わったので、クリア後の雑感とちょっとしたプレイのガイド的なものをご紹介します。


The friends of Ringo Ishikawa




The friends of Ringo Ishikawa

https://store.steampowered.com/app/846110/The_friends_of_Ringo_Ishikawa/

このストアページはSteamですがNintendoスイッチ版も出ています。
定価1490円で、買った時はウインターセールで50%引きの745円でした。

このゲームについて
高校3年の最後の秋。不良グループのリーダー、石河倫吾はその親友"マブダチ”たちと共に過ごしていく。

もし以下に興味があるなら、是非この体験を手にしてみてください!

1) 対話で読み解く良き"成長物話"
2) ベルトスクロールアクションの戦闘システム(多彩でユニークな戦闘を約束します!)
3) 古き良き不良の美学があります。

基本的には、学生生活をどのように楽しむかというシム要素を含むオープンワールド形式のゲームです。 昼夜1日のサイクルの中で、探索する町があり、NPCはその時間帯で行動しています。戦闘スキルを高めたり、真面目に学校で勉強したり、ミニゲームで時間をつぶしたり(ピンポン、ビリヤード、ビデオポーカー、TVゲーム...)、そのスタイルは様々です。

しかし、私が伝えたいこと、それはストーリーです。物語を感じること、私はそのようにゲームをデザインしています。だからこれはただの不良グループのライバルや抗争についての物語ではありません。ただそこで生活し、感じて欲しい。それだけです。
Steamストアページより引用


オープニング


 
電車内マップはこういったベルトスクロールアクションではやはり鉄板なロケーションな気がしますね。

 
そして戦闘中にタイトルが。まるで映画の始まりのような、かっこいい始まり方とBGMがこれからの展開の期待感を煽ります。

開発者が日本人と思いきやなんとロシアのインディゲームスタジオ制作だそうで大層驚きましたが、日本語もちゃんと実装されております。
Xboxコントローラーにも対応しているので、キーボードよりコントローラー使った方が操作し易くおすすめです。
それにしてもこの公式イメージ画像、クローズっぽくてかっこ良いですね。



オープンワールドあるある


ジャンル的にはアクションRPGオープンワールドで、感覚的にはあちこちプレイスポットに行ってミニゲームをしたり鍛錬したりできるシェンムーに近い、かなり自由度のあるゲームでした。
ですが自由がゆえにオープニング後ごく簡単な操作方法のチュートリアルは挟むものの、特にこれといった指示もなしにゲームの世界に放り込まれる訳ですがこれがさあこれは困った、となります。

 
最終的に目指すゴールも設定されておらず、何をするかはほとんどプレイヤーの裁量に任せられているので、自由だけど何をしていいかさっぱり分からなくなる状態になったら、自分なりに目的や目標を設定したり。勝手にあちこち行ける場所に行ってミニゲームなんかを遊んだりしているとそれを邪魔するよう……もとい強制的なイベントが発生し、ストーリーが進んでいくといった具合がこのゲームの楽しみ方なんじゃないかななんて思います。

強奪した鞄で真面目(?)に学校に通う主人公倫吾


じゃあどんな目的を作ればいいか


やり込み要素というか、ゲーム内で二か月あれば全てやり尽せる要素としてはこんなものがあります。

・MAXまでレベル上げ、各種ステータスMAX

・全技の習得

・全部の本の読破(本屋・図書館)

・成績オールA 全教科理解度100%


ほかの目的としては……


・お金稼ぎ(喧嘩・アルバイト・研究・ポーカー)

・毎日真面目に学校に通う(午前は9時からと午後は12時から)

この辺りと、後は目的とは少しずれますが、他校との喧嘩に明け暮れたり、屋上で卓球したり、ビリヤードしたり、家でTVゲームを全クリしたりもいいかもしれません。
クラスメイトとの会話もある程度時間が決まっていたので、それを毎日繰り返したり本当に自由です。
Steam実績も10個あるので全解除を目指してもよさそうです。

お金稼ぎ方法

敵キャラ(制服の色が違う他校の生徒など)を倒し、倒れた所で重なるように自キャラを移動させ、上手く乗っかった状態になると、パンチボタンで小銭を漁れます。
ですが雀の涙ほどとはっきり言ってしょぼいので、まとまったお金が欲しい場合は他の方法がおすすめです。


成績オールAを目指す

毎週土曜日(9時から)に行われるテストの成績に応じた奨学金がもらえます。
テストでは段々要求される理解度が上がっていくので、定期的に勉強して落ちこぼれないよう気を付けたいところです。

 
成績表と奨学金はテストの翌々日(月曜以降)に1Fの職員室で先生に話しかけるともらえます。
おそらくこれがメインの収入源になります。


研究をする

テストで良い成績を取ると、担任教師から論文作成の打診があります(確か先生に話しかける必要あり)
本を読むスピードが上がるかも? と最初に文献だけを爆上げしていたらオファーが来たので、このステータスに関係しているっぽいです。

 
最初の論文を完成させると一万円もらえました。
次は科学の論文の依頼が来ますが、この二回目で終了です。
学校は20時までしか開いていないので、授業をさぼってせっせといそしむか放課後にちょっとづつ進めるかしかありません。

アルバイトも出来る?

 
自宅を出てすぐ右にある掲示板の募集チラシを見てからビデオショップに行くとアルバイトが出来るそうですが、自分の場合はなぜかアルバイトが発生しませんでした。
アルバイトをする曜日の指定はあるそうですが、他に条件があるのでしょうか。
ただ時間あたりの効率はあまりよくないみたいです。


レベル上げ・各種ステータス上げ


適当に喧嘩しているだけでも結構な経験値がもらえてどんどんレベル上がっていくので、上限のレベル10までは割とあっさりいきます。

 
パンチやキックなどの個別のステータスは使えば使った分だけ上がっていきます。
敵の攻撃をガードする必要のあるガード系のステータスや、威力が弱く単発で隙も多い投げ技だけはどうしても上がりにくいですが。

 
仲間にもまったく同じステータスがあるので、仲間のレベルやステータスを上げたい場合は自分は手を出さず(トドメはささずに)傍観しましょう。
ちなみに倒れた仲間はHPが1になりますが戦闘後、小銭あさりと同じ要領で助け起こすことが出来ます。

体力上げ(最高値999)

 
フィットネスジムのコーチと何日かに渡って会話を交わすと、1回1000円でトレーニングしてもらえる流れになります。
1日1回限りで、トレーニングするごとに最大体力が25増えます。

 
ボクシングジム奥にある公園にある遊具でも上げられます。
首が鉄棒より上になるまで何回も懸垂し、もう上がらなくなった所で降りると最大HPステータスが9ぐらい上がりました。


各教科の理解度上げ(最高値100%)

 
授業中は各教科2%。自室の勉強では1%上がります。
学校にある図書館であらかた(全部の?)本を読むと効率が倍になりました。


戦闘について


縦ラインをずらしながらパンチとキック。投げなどを駆使し攻撃タイミングを計るスタンダードな横スクロールものです。

 
パンチ、キックそれぞれ連打後に隙が出来るので、ガードボタンを押しながらが安全です。
ただガードの最中は体力メーター下の気力メーターのようなものが徐々に減っていくので、要所要所で使いどころを調整するのが良さげです。

技の習得

くにおくんみたいな派手は技は無く、あくまで現実にあるリアル寄りの技だけなのは、この手のゲームにしては結構目新しかったです。
新しい技を覚える為にはいくつか方法があり

 
・ボクシングジム

拳の怪我イベント後、技を習えるようになる


・柔道部の練習に参加

月・水・金の放課後に体育館へ

 
・キックボクシングを教わる

整備士の人と何日か渡って会話し、その人がいる手前のマップで殴られて体力ゼロにすると、整備士の人に助けられるイベントが発生し翌日から習えるように

・ビデオを見て習得

 
ビデオ屋で映画を買って自宅で見ると(要テレビデオ。リサイクルショップで買えます)技を習得できるものもあります。
中には複数回見る必要のあるビデオもありました。

教わる系の技は練習して技ポイントを溜めて、技と交換という感じでした。
以下は技一覧です。

 





空腹度の影響?


食事については個人的には駅前のコンビニ(?)で買える、一番値段の高い刺身定食一択でした。
というのも、1260円となかなか値段は張りますが他の食品や、飲食店は満腹になるまで複数とらざるを得ず、結局余計にお金がかかってしまったので。

空腹度は四段階あって(下記参照)数時間ですぐ下がる感じです。

1.FULL(満腹)

2.SATED(十分)

3.HUNGRY(空腹)

4.STARVE(飢餓)

この辺はサバイバルゲームではよく見る単語で、そのうちサバイバル系ゲームで出てくる頻出英単語一覧表みたいなものを作ろうかと思ってますが、どこまで需要があるのか不明な気がしますが。

Steamコミニュティを見ると、どうも空腹度とともに攻撃力が落ちていくそうですが、実際そこまで変わっているようには感じませんでした。
体力の回復スピードが鈍化する気はしましたが。

ジム入口脇にある体重計らしきもので体重を計れますが、二週間くらい何も食べずにいたら段々減っていきました。
ですがどうも目に見えて大きな変化はありませんでした。


クリア後の雑感とまとめ


総プレイ時間は9時間ほどで終わりましたが、ドット絵がどれも細かく描かれていて見ごたえもあり、しかも行ける場所も多くなかなか面白かったです。
それとほとんどフリー曲のBGMということですがBGMもロケーションや時間帯に合った雰囲気に合う曲ばかりで、中にはリズムが前面に出ているHIP - HOP曲もいくつかあり楽しくプレイしていました。
特に最初のオープニングの電車内でかかるBGMと喫茶店のBGMが気に入ってます。

 
ビジュアルだけでなく、システム的にも雰囲気的にも古き良きドット絵ゲームの感覚が再現されておりこういう系統が好きな人にはおすすめです。

ただおそらく時間帯が関係しているのかイベント発生のフラグが成立したのか分かりづらいのと、時間が余ってすでにやることがなくなり、ストーリーイベント待ちの状態だとややだれるかも、とは思いますがそれを含めてリアル寄りなのかな、と。

 
そんなに毎日そうそう目新しいイベントなんかない。たまに偶然のように突発的なイベントが起こる。
これもなんだか現実感があって、主人公とその周りの環境、クラスメイトやタイトルにもある友達らのあまり変わり映えのしない、だらっとした日常をうまく見せてくれているように感じました。

ラストの終わり方がかなり唐突だったせいか賛否あるようですが、個人的にはこれはこれで十分ありな終わり方だと思います。というのも最後までこのリアル寄りの路線の軸をぶらさなかった姿勢と、その後の展開がどうなったかの想像の余地もあったので。
後半イベントの、夜の校内での大乱闘バトルは熱かったですが。

後はいちプレイヤーとしての贅沢かもしれませんが出来ればボスキャラ級との闘いとか受験とか、上げたステータスがもっと活躍できる場面があればなあという感想でした。

くにおくんを始めとした日本のゲーム愛、リスペクトの精神に溢れている


開発者がロシアのインディゲームスタジオなのにここまで日本の文化、ゲーム文化。雰囲気を違和感なく表現できるほど理解しているのは、日本のゲームが好きで尚且つ精通しているからこそのもので、日本製のゲームと言われてもまったく違和感無いくらいの出来でした。
ローカライズものでは珍しいくらいの高いレベルの日本語訳で自然でした。

 
やはり不良と言えば屋上(?)
卓球台は体育館にいるコーチに話しかけると5000円で買えます。

文学的要素

作中、小説であったり文学的な要素がフィーチャーされていますが、要所要所のキャラの喋る台詞の言い回しだったり、断片的な言葉のやりとりだったりがこの手の一見アクションっぽいドット絵ゲームに見えるものとしては珍しく印象的で(一から十まで語り尽さない所がある種不良的なぶっきらぼうな感じとマッチしてるな、とも思いましたが)これもまた作者の文学に関する造詣の深さがうかがえます。

余談 『羊 夜 世界RPG』の話

どうしてもこのゲームをプレイしていると自分で作ったRPGゲームを思い出す訳ですが、これも一応好きな場所へ任意のタイミングで行けるオープンワールド形式と言えばそうなのかなあと思わないこともなく(正直自作のせいかあまり自信をもって言えませんが)なんだかプレイしていて勝手に親近感がわいたり、共感してました。

 
特に細かいアイテム類なんかで遊び心を入れたくなる、こだわりたくなる気持ちは、製作者目線としてあーすごい分かると思いました。
学校内マップでも確かに他のクラスの教室やらの中まで全部作るのは正直面倒くさいよなあと共感したり。
やっぱり屋上にバーガーショップやコンビニは入れたくなるよなあ、と思ったり。
河原の夕日もですが、時間帯によるロケーションの変化、天候の変化も見どころとして入れたくなりますね。

 
マップを広げると楽しめる幅が広がる反面、作る労力が半端なくなりまたプレイヤーとしても移動も面倒になるので、痛し痒しなところなんですが、あれこれ悩んだ末ワールドマップ方式を採用したり、移動速度を変更できるアイテムでなんとか手間や移動時間を減らそうと試行錯誤していたなあと懐かしく思い出しました。

 
自分で描いたのはタイトル絵とキャラのバストアップのドット絵ぐらいなもので(にわとりの敦史を除く)後のマップタイルなどはすべて素材サイト様の力を借りた分まだ楽で、他のシステムなどにエネルギーを割けましたが、Ringo Ishikawaは背景もキャラも全部一から作ったそうで、さぞや大変だったんだろうなあと苦労が偲ばれます。

『羊 夜 世界』RPG

https://www.freem.ne.jp/win/game/12723

そんなところで、ふりーむで無料配布しておりますのでよかったらこちらもどうぞ。

自己紹介

自分の写真

個人サークル「elh(エル)」及び所属制作サークル「future extra」にてオリジナルの電子書籍作品、ヴィジュアルノベル、RPGなどを作っています。 無料作品もありますのでお気軽にどうぞ。各作品の詳細及びダウンロードはelhのサイト及び各サイト様へのリンクにてご案内しております。 ハンドル名の由来は映画『2001年宇宙の旅』のHALプログラムを簡略化したものです。

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