あるいは単なる悪ふざけかもしれませんが。
正直に言うとこういったゲームは割と好きです。
多分セガサターン(あるいはプレステの)黎明期によくあったような、簡素なポリゴンと粗いテクスチャで出来たアイデア一発、最早出落ちに近い一発ギャグのような、でもちゃんと人を楽しませようという精神に溢れたバカゲーと呼ばれるものが色々とあった当時の感覚がよみがえること請け合いで、しかもそれがたったの205円で買えます。さらにゲームパッドにも対応してます。
無駄(?)に格好いいタイトル画面 |
https://store.steampowered.com/app/1142550/Protein_for_Muscle/?l=japanese
ゲーム概要(公式ストアより)
このゲームについて
筋肉は好きか?
ああ、好きだよな。 うん、そうだろう。
マッチョメンになりたいんだろ? 知ってる、皆まで言うな。
プロテインが欲しいんだな? 朗報だ。
ボディービルダー養成学校には、プロテインが山程溢れているぞ。
なに、簡単なことさ。
夜忍び込んでかっぱらえばいい。
だが気をつけろ、奴らはプロテインの匂いに敏感だ。
盗みがバレれば命は無い。
お前の情熱があれば簡単なことさ。
「Protein for Muscle.」
これだけは忘れるなよ。
【あなたの目的】
マッチョメンから逃げながら、プロテインを回収して脱出(スタート地点背後の扉)する。
ゲーム概要を読んでも何のことやらさっぱり分からないという事態に陥ることはそうそうないかと思います。
その様な時に「なぜ?」とか「なんで?」とかそういった疑問を投げかけるのは、きっと野暮なことなのかもしれません。
捕まった時に色々な意味での身の危険を感じられるので、分類的にはホラーゲームでいいかもしれません。
捕まった瞬間にすぐにRキー(リトライ)は、どの操作方法よりもまず一番に覚えた方が良いかと思います。
暗闇の中で妙にテラテラ光るマッチョの顔面を間近でじっくり見たくなければですが。
それにしてもプロテイン缶の音に敏感過ぎるマッチョどもに笑いが堪えきれません。
ゲームスタート 各所に隠されたプロテインを見つけ出そう!
そしてボディービルダー養成学校に潜入
ランキングで世界中のプレイヤー達とタイムスコアを競おう!
なんとこのゲーム、世界各国の猛者、凄腕プレイヤー達とその腕を競えます。
ゲームの数はそれこそ無数にあれども、世界中にこんなにもこのゲームやっている人がいるんだ、と思うとなんだか妙な親近感が沸きますね。
私はせいぜいイージーモードで1分20秒が限界でした。なかなか1分を切れません。
ついでに言うとハードモードはとてもクリア出来る気がしません。
しかし何度心を挫かれても再挑戦したくなる不思議な中毒性があります。
操作方法はお馴染みのWASDとマウス
【操作方法】
W.A.S.Dキー:移動
マウス:視点移動
右クリック:懐中電灯オン/オフ
左クリック:拾う
左Shift:走る
スペース:振り返り
F:しゃがみ(机の下に隠れたり、床にあるアイテムを拾う際に使用)
Esc:ポーズ、オプション 、終了
-いかに早く回収を終え、脱出出来るかを競います。
-リーダーボードで世界中の人と回収時間を競ってください。
WASDで前後左右移動。マウスで視点移動と、スタンダードなオープンワールド系のゲームではおなじみの操作方法で、Fキーでクランチ(しゃがみ)、移動中シフト押しっぱなしでダッシュと、この辺りも同じ操作方法のゲームを沢山やってきたのでそこはとっつきやすかったです。
ちなみにキーボードだけでなくゲームパッドにも対応しているので、慣れた方でのプレイが出来ます。
スペースキーで後ろを振り返ることが出来ますが、あんまり使いどころが分かりませんでした。
FarCryの運転時のやつと同じ感覚みたいなものでしょうか。
当たり前ですが後ろばかり見ていると前が見えなくなるので、追われてる時は音で判断した方が良さそうです。
缶入りプロテインをゲット |
攻略方法?
身もふたもない言い方をすれば多分覚えゲーです。
缶の位置とダンベルの位置は全部固定なので、単にそのありかを覚えて最適・最短ルートを選んで、素早く回収。
巡回マッチョはおそらくランダム出現っぽいので、上手い具合にやり過ごせそうなパターンが来るまで何度も繰り返し挑戦する不屈の精神のみです。
イージーだと安全地帯(トイレ等)に逃げ込んでライトを消しじっとしていればやり過ごすことも出来ました。
もう少しやり込めばもっといい攻略法が見つかるかもしれませんが。
ステルス的な楽しみ(?)も |
まず積んであるプロテインは下から取ると崩れて音が鳴るので上から取るのは基本で、中には屈んでいないと取れないものもあるので迅速かつ正確なキー操作が要求されます。
マウス右クリックで点けられるライトは窓越しでも感知されるので注意が必要です。
一瞬だけライトを点灯して周りの障害物などの配置を確認したり、わざと物音を立ててマッチョをおびき寄せやり過ごしたりと割りに高度テクニックが要求されます。
そしてハードモードには踏むと音が鳴るダンベルというトラップがありますので、タイムを縮めるには配置を覚える必要があります。
ダッシュの使いどころは難しく、音の検知範囲がどこまでか分からなかったので、おそらくハードモードではダッシュは禁物かもしれません。
イージーだと巡回がいない要所要所でガンガン走れますが。
勝手にストーリーをつけてみた
雷鳴轟く土砂降りの中。
人気の無い静けさに満ちた深夜のボディービルダー養成学校にひとり潜入した主人公。
目的はただ一つ。
ボディービルダー養成学校の至る所に隠された缶入りのプロテイン。
そして……
マッチョメンになること。
武器はなく、手元にあるのは辺りを頼りなく照らす小さなライトのみ。
暗がりの中、目の前の椅子の上には鈍く赤い光を弾くプロテイン缶。
だが今はまだ手を伸ばすことも出来ない。
ただひたすら机の下で胎児のように身をかがめ、身じろぎひとつせず静かに息を潜めながら“それ”をやり過ごす。
今は僅かな物音さえも命とりだった。
響く足音が段々と近づいてくる。
暗闇の中、“奴”の両乳首から発せられる赤い光がリノリウムの床を濡らす。
徐々に早まる鼓動。
だがその足音は止まることなく、一定間隔で徐々に遠のいていく。
なんとか上手くやり過ごしたようだった。
今しかない、と勢い込んで机の下から這い出たその瞬間――
まるであざ笑うかのように床を転がるダンベル。
その音に反応するように、すぐさま地響きの様な足音が近づいてくる。
固い唾をのみ込み恐る恐る顔を上げるとそこには――
一際大きな雷鳴を背にまるでフラッシュライトのように閃く稲光が、てらてらと光る筋骨隆々のバンプアップされた雄々しきその姿を暗闇の中に浮かび上がらせた。
小動物のように絶望に打ちひしがれる主人公の襟首を軽々と片手でつまみ上げ、そいつは笑いながらこう言い放った。
「You Lose……」
さいごに
練り上げられた重厚長大なストーリーもののゲームを雰囲気に浸りながらじっくりとやるのもいいですが、時にはこういった訳が分からないけどつい熱くなって何度もリトライしてしまう変なゲームをやるのも結構良い気分転換になったりするので、なかなかあなどれません(勿論万人にはおすすめできるという訳ではありませんが……)
あるいはちょっとしたネタとしてみんなで集まってかわりばんこにやって大爆笑、というのもいいかもしれません。