今回からはいよいよ書籍用表紙イラストの実作業ということで、ラフの完成とその下書きをもとに色塗り作業前の線画入れぐらいまで持っていく回です。イラストテクニック指南ブログではないので、作業工程はあっさりめな感じで進行していきます。
今回の進捗
まずはキャラクタの確認
お話の内容的に女の子の方がしっくりきたのと、表紙イラストにした時も見映えがするかも、という考えから今更感がありますが、主人公は19~20歳くらいの女の子になりました。
そして性別・年齢・性格。お話の内容(もうひとりのキャラとの差別化など)をある程度参考にしつつ、キャラの服装を決めました。
・だぼっとした白のTシャツ(中央にシンプルなイラスト的なものが入っている)
・薄手のデニム生地のやや大きめのショートパンツ
・白のスニーカー(デザインは未決定)
・左手にバーチャルコンソール(前回の連載で考案した未来のスマホ)
これも白っぽいシルバー色の一見ブレスレットに見えるもの
大体の感じなのでかなり雑ですが、このキャラのイメージ絵をもとに更に作業を進めていきます。
キャラを配置して動きを足してみる
Vコンソールを操作している時の様子をイラストにしたかったのですが、このままだと画面内の動きがほぼ無いので、もうちょっとキャラの動きが出せないかを考えてみます。
ということでまずは前回の連載で紹介した3Dモデルを使って、色々と試行錯誤してみました。
その結果、ローディング中の仮想空間内の空に飛ばされた主人公が空から落ちている真っ只中、慌ててVコンソールを呼び出している、というイメージになりました。
頭の中にあるイメージと同じように3Dモデルのポーズと位置。大きさを決め、これを下書きのもとにして描き進めます。
落ちてる感を出す為、顔はもとのまま目だけでVコンソールを見ている形にしました。
主人公キャラがコンソールを見ながら操作しているようにしたかったので、目をちゃんと描いてこれから線を少し綺麗にする準備をします。
そして更にこれを下描きにして、線画にする為の作業を進めます。
ついでに周囲の建物なども描きいれますが、少し柔らかい感じにする為、出来る範囲でなるべくフリーハンドで描きました。
余計な線を減らして、目を付け足してみる
主人公キャラがコンソールを見ながら操作しているようにしたかったので、目をちゃんと描いてこれから線を少し綺麗にする準備をします。
そして更にこれを下描きにして、線画にする為の作業を進めます。
ついでに周囲の建物なども描きいれますが、少し柔らかい感じにする為、出来る範囲でなるべくフリーハンドで描きました。
今回は大体ここまで進みました。
左手上に配置するVコンソールの画面などは後の工程の段階で細かく描きいれる予定です。
どうでもいい話かもしれませんが、Tシャツの文字はspece sheepとspece shipって語感が似てない? という単なる思いつきで更にspaceをstarにして未来にそんなアパレルメーカーがあったら面白いのでは、と書きいれただけなので、特に意味はありません。
このイラストのシーン(お話)の説明
これは物語シーンのひとコマではなく、表紙の為に新たに考えたシーンということでその内容としては
通信障害か何かしらのトラブルで、仮想空間のローディング(読み込み)がとても遅く、しかもそのローディング中の仮想空間内に飛ばされてしまい真っ逆さまに落下中のところ、慌てて手首のVコンソールを呼び出してなんとかぎり間に合った、まさに今空中に静止したシーン
のイラストとなりました。
建物が空間内にバラバラに配置されているのと、キャラの髪の毛の一部が断片化しているような感じにしたのは、この仮想空間内におけるすべてのものがローディング中という感じにしたかった為、そんな感じにしました。
建物のイメージと未来の色のイメージ
未来の都市というと何か四角張った建物というよりかは、曲線のものが多く。どちらかというとフラットな色で真っ白なものが多く、無機質な感じになっていそうな気がしましたのでこんな感じになりました。
それと意外に未来は逆に緑が多いのでは、というイメージで植物(緑)を足してみました。
色が無いと分かりにくいかもしれませんので一応説明しますと、左上と下にビルと木。右上にドーム、右下にタワーを配置しています。
博物館は一応ドーム内にあるイメージです。
次回の作業ではこの線画をもとに、簡単な下地の色塗りと出来ればコンバート作業も同時平行して進められればと考えています。
色が無いと分かりにくいかもしれませんので一応説明しますと、左上と下にビルと木。右上にドーム、右下にタワーを配置しています。
博物館は一応ドーム内にあるイメージです。
次回の作業は?
次回の作業ではこの線画をもとに、簡単な下地の色塗りと出来ればコンバート作業も同時平行して進められればと考えています。