【制作企画・第4回】更にアイデアを厳選し煮詰めてみようの回

2020/02/11

制作連載企画2020

前回の第3回はアイデア選定基準を書いただけで終わってしまったので、今回の第4回ではより具体的に。すでに出したアイデアリストから個別にひとつひとつアイデアを取り上げ、更に選別吟味していこうの回となります。






冒頭からいきなりどうでもいいかもしれない話で恐縮ですが、今回から画像に番号を入れました。それと今回の羊の絵は知恵熱で混乱です(ちなみに前回は悩んでいるところにようやく思いついた、でした)


それではさっそく第二回のアイデア出しで出た雑多なアイデアリストを項目別に吟味していきたいと思います。

「未来はどうなっているんだろう的な疑問や要素を含んだもの」についての吟味


・AIはこれからどんな進化・発展をしていくんだろうか あるいはどこかで進化は止まってしまうのだろうか

・上記の補足として、AIはシンギュラリティを迎えるのか否か

・AIによって仕事が奪われる未来と奪われない未来

・将来どんな仕事がなくなって、新たにどんな仕事が出来るのだろうか?


この辺りはAI関連として、とりあえず一旦ひとまとめにしました。
しかしながらいざこれで書こうとすると悩ましいのが、どこに視点・カメラを置くか。どの部分に注目するかによっていくつも主題が出来るな、という問題でした。

おまけにどこからどう手を付けるかもまた悩ましい問題ですが、とりあえずですが大まかに分類すると……

  1. AIによってもたらされる恩恵をメインのものとするか。
  2. 逆にどんな問題を新たに抱えることになるのか、にするか。
  3. またはAIの進化の部分にスポットライトを当てるか(どこまで進化するか、どんな経緯で進化するか、など)
  4. もしくは進化した結果どんなことが起こるだろうか、の部分を主題にするか、などなど。

と、大体大まかに四つくらいの主題候補が見つかりました(じっくり考えればもっとありそうですが)
恩恵と問題に関して言えば、上手くバランスをとって二つとも入れ込めそうですね。

個人的に出来れば今後の発展、恩恵のポジティブな方向に注力したいのですが警鐘を鳴らす、危険や注意を喚起するのも全くゼロではなくある程度は必要かなとも思うのでどちらもとり入れて、その後どちらかに偏り過ぎないくらいのバランスをとってみるのがいいかもとしれません。

ですが危険喚起などはやり過ぎると単なる脅しみたいになるので、スパイス的にちょっと入れ込むぐらいするか、いれてもせいぜい半々くらいにしようかと思っています。

そして次の項目ですが

・未来の音楽(を含めたエンターテイメント系)ってどうなるんだろう的な話

・未来の生活環境はどんな感じに変わっているのだろうか

 →その発展として、どんな風に便利になっているだろうか

・例えば移動手段は? プレイスポットとしては?

・例えば飲食店、ショッピングなんかは? 広告は?

・例えばeスポーツなんかがより発展したら?

・例えば未来に都市伝説があるとしたら、どんなものがあるのだろう?

この辺はメインの主題というよりかは設定で済ますかサブ的な要素が強いかもと感じたので、いくつか抜粋してあまり深堀りせず作中にちょっと出す程度にとどめておけばいいかなと思いました。

ただ未来のエンターテイメントというのは十分主題にもなりそうだし、面白そうなのでこれは上記のAI関連と同じく主題の候補として残しておきます。
その場合は逆に前述のAI関連をサブ的な要素として残してもいいかもしれません。


「既存のものにバーチャル(仮想空間)的な要素を安易に付け足したもの」についての吟味


次はこのリストを要素別にざっと分類していきます


・バーチャルスクール

サブ的な設定要素程度にとどめる。主題するかは一旦保留。サブ的な設定要素にするかも

・バーチャルオフィス

登場するキャラの設定次第でサブ的な設定要素程度にとどめる。主題にはしない

・バーチャルスポーツ

時事的には良さそう。主題にするのも十分あり。
しかしながらすでに決めていた大まかな枠(未来の要素)とどちらがメインのものになるか、で主題がぶつかって結果どっちつかずになる可能性あり。

・バーチャルカジノ

前に書いたクロニトロニカ#3ですでに似たことをやっているが、視点を変えてやるのもあり。
しかしながら上記のスポーツと同じくさじ加減で大枠とぶつかる可能性あり。


・バーチャルキャバクラ

前に書いた椛死ですでに似たようなことをやっているが、視点を変えてやるのもあり。
しかしながら上記のスポーツと同じくさじ加減で大枠とぶつかる可能性あり。


・バーチャルタレント

前に書いた恋スル信号機ですでに似たことをやっているが、視点を変えてやるのもあり。
しかしながら上記のスポーツと同じくさじ加減で大枠とぶつかる可能性あり。


……と、ここまであまり主題となる候補を削りきれなかったのですが、今まで自分が書いたことがない内容で目新しく感じたのが、下記の2点です。

・仮想空間で観光旅行

・バーチャル博物館

この二つはお話の膨らませ方次第で面白くできるんじゃないかなと思いました。
例えば博物館は、図書館。またはギャラリー、展示会なんかに置き換えてみても面白いかもしれません。
観光旅行に関しては仮想空間でしか行くことのできない、実現できない場所なんかがあったら十分目新しくて面白くなりそうです。

・バーチャル墓参り

これは故人の人格を記録する場所のようなものとして中々いいアイデアかなと思った訳ですが、ちょっと考えてみるとすでに似た感じのものがパッと思いつきました。

まず最初に思い浮かんだのはフィリップ・K・ディックの小説『ユービック』です。

小説の始めの方で冷凍保存された完全には死んでおらず、僅かな生命エネルギーを残したハーフ・ライファー(半生者)の人格(記憶)と交信できる安息所(モラトリアム)と呼ばれる施設の話が出てくる訳ですが、もう初っ端からいきなりその突飛な発想が面白かったな、と。

特にその半生者と交信する際に受信する機械、霊波増幅器のゲイン(利得)を上げることでより強い波長を捉えることが出来る(それでも半生者に残った生命エネルギーの減衰と共に段々微弱になっていく訳ですが)と言った感じに故人の人格なり記憶なりを周波数の感度みたいに捉える発想には、どうしたらこんなものが考えつくんだ、と当時読みながら心底驚いた記憶があります。

次に思い浮かんだのは『ニューロマンサー』で出てくるキャラでディクシー・フラットラインという故人の人格をROMに記録したキャラクターです。

何せ人間ではなくROM構造物(メモリ)ということもあって、人と同じ様に会話ややりとりとする上で記録(記憶)はどうするのだろうと疑問に思うところに「逐次的(シークエンシャル)な実時間(リアルタイム)記録を持たせられるか?」とすかさず訊く台詞を入れ込む妙は凄いなと。

と、SFではかなり有名なものを別の視点で、故人の人格という要素をどう扱うか。
そしてある意味日本の文化風習的な墓参りというものにローカライズしてみるのは、結構面白いアイデアなんではないかと思う訳ですが、例で挙げた小説そのままの設定にならずにちゃんと別物として面白くするにはかなりの工夫が必要なのが大きな問題ですね。

以前書いた『8月32日』では人の記憶とVRの融合について、もうちょっと深堀したかったのですが他に優先させる主題があったので、今度はまた設定を変えて挑戦してみるのも楽しそうです。


・バーチャル内にバーチャル空間(入れ子式、またはフラクタル構造的なもの)があったら?

これまた映画『インセプション』の夢の中で夢を見る、というものに近いネタっぽい感じがします。
なので一見似たような発想のものになりがちですので、これまた目新しい仮想空間ならではの要素があって、工夫次第ではかなり面白いアイデアになるんじゃないかなと思いました。

今回のまとめと次回予告


今回はより具体的な内容を吟味しましたが、まだちょっと主題となる候補が多いので、次回はこの部品をもとに試しに簡単なプロットを組んでみてから決めてみようかと考えております。

そんなところで毎度特に準備せずライブ感覚で書いている為不定期連載で申し訳ないところですが、次回も楽しみにしていただければさいわいです。

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個人サークル「elh(エル)」及び所属制作サークル「future extra」にてオリジナルの電子書籍作品、ヴィジュアルノベル、RPGなどを作っています。 無料作品もありますのでお気軽にどうぞ。各作品の詳細及びダウンロードはelhのサイト及び各サイト様へのリンクにてご案内しております。 ハンドル名の由来は映画『2001年宇宙の旅』のHALプログラムを簡略化したものです。

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