Better Call Saul(ベターコールソウル)シーズン5 後半(第六話から十話)感想

2020/04/24

ドラマ・映画感想

物凄く良いところで今シーズンが終わってしまったので、これからまた一年後(もしくはそれ以上?)くらいになってしまうというのは実に生殺し感がありますが、残りの第六話から十話までの雑感と共に今シーズンを振り返りっていきたいと思います。毎度うるさいかもしれませんが、ネタバレがありますので未視聴の方はご注意ください。





前半の第一話から第五話まではこちらからどうぞ。

Better Call Saul(ベターコールソウル)シーズン5 前半雑感

次のシーズン6が最終シーズンに


【速報】『ベター・コール・ソウル』がシーズン6で終了! | ニュース | 海外ドラマ | 海外ドラマNAVI

と、感想にいく前にこんな記事を見つけましたのでご紹介しますが、確かに今回の内容的にもいよいよ物語も佳境で、ラスト手前というのも十分過ぎるほどのものでした。
一体次のシーズンがいつになるのか、首を長くして続報を待ちたいところです。
それにしてもこの写真カッコイイですね。

各話の感想


第6話 ウェクスラーvsグッドマン

もう毎度おなじみになっている撮影クルーがさっそく登場で、何やらまた誰かしらをはめる為の面白そうな映像を作っており期待が高まりますが、いきなりキムの意見で全部ひっくり返り、えっこのままお蔵入り? といち視聴者的には一旦物凄くがっかりしたものの、その後しっかりと見せてくれて大満足でした。
相変わらずジミー達にこういう人を怒らせるというかおちょくるものを作らせたら天才的ですね。やられる方としてはたまったものではないとは思いますが。

続いてのマイクの工作タイムはより巧妙になってきている気がしますが今回は物理的な工作ではなく、人間相手の手の込んだ別の意味での工作です。狙った相手はきっちりムショ送りにする手際は元警官というだけあって、内情に詳しいマイクならではのやり方ですね。

そしてハワードへの嫌がらせが段々度を超えてきた感がありますが、今までと同じく結構えげつない感じでもあるけれどどこか笑ってしまうような、そして徹底的に相手が破滅するまでやり込めるまではしないというか、そこがジミー流というからしさを感じます。
豪華客船とタグボートの例えは無茶苦茶笑えました。

しかしながらどのシーズンだったかまでは忘れましたが、チャックのいつか報いがあるぞ、的な言葉が今になって今後の行方の示唆的な感じで存在感と重みを増してきているような気がしてやみません。

ラストでジミーがどこか調子はずれのDeep PurpleのSmoke on the Waterを弾いておりましたが(いつぞやの楽器店の回の時も確か弾いていたような記憶がありますが)この曲はギターを始めたばかりの人間が絶対一回は弾くであろう曲という共通認識は今も同じなのか気になるところです。

そして最後のまさかのオチは本当に驚きました。


第7話 金か正義か

若干記憶が怪しくなってきてますが、マドリガルがここまでしっかり出て来たのは今回が初ではないかと思いますが、リディアなどブレイキングバッドの懐かしい面子で気分が盛り上がるものの、これが出て来たということはいよいよこのドラマも終わりに近づいているという気がします。

最後のハワードとジミーのやり取りなんですが、ハワード的にはああいったやり口で嫌がらせをする人間はまずジミーしかいないと確信していたんだろうなあと思いました。

少し話が前後して申し訳ないところなんですが今シーズン5の第五話に出てくる実に怪しい裏家業風の男ミスターXはSteven Ogg氏だと思いますが、この方お馴染みGTA5のトレバー役の人だったんですね。
どこかで知ってそのままちゃんと調べずにいましたが、つい先日IMDbで見てやっとはっきりしました。物凄く今更的な話ですが。
GTA5には色々とブレイキングバッド関連の面白いイースターエッグがあるそうですね。

参考画像:トレバー





第8話 運び屋

もう何て言うかなんと言ったらいいか、段々見ている方も気楽に笑えない状況になりはじめ、なんだか最初のスケボーの当たり屋詐欺をして、トゥコから逃げ回ってたみたいな馬鹿なことをしていたシーズン1の気軽な感じが最早懐かしくなってくる感じでした。

仕方ないと言えば仕方ないのですがいつかはこうなるとは思ってはいたものの、いざそういった危険な状況に突入すると思ったより見る方としても結構気が重くなってきます。
この感じはなんだかブレイキングバッドの後半辺りの緊張感を思い出しました。

砂漠ではマイクのサバイバル術が冴える回でもありましたが、これまたブレイキングバッドの車のエンストで足止めくらった回を思い出します。
喉の渇きから、自分の尿を飲むか死ぬかの人間の尊厳との葛藤は不謹慎ながら傍目にはけっこう面白かったです。


第9話 悪い選択がもたらす道

平和な日常の象徴までとは言わないまでも、その最後の砦がキムだなと勝手に考えていたので、ついにそこが崩されてくるような、いよいよ後戻りできないポイントに突入してしまったなと思わされる回でした。

ナチョの父親も同じくごく普通に生きて来た堅気の人間がバイオレンスなものに巻き込まれていくのを見るのはいたたまれないというか、ナチョも根がそこまで悪人という訳ではない感じなので、よりそういう気持ちが強まります。

恐怖だけでは人は動かないと、なんだか今回は妙にマイクの言葉に示唆に満ちていますが、せっかく良いこと言っているのにこの辺りから、字幕のタイミングが少し遅れて表示されてちょっと残念でした。

そしてラストに一番の見どころのシーン。
車の銃痕からおおよその事情は察しているけれど、ジミーがなかなか本当のことを言わないので、徐々に圧をかけていくラロと、それもちゃんと分かってて尚シラを切り続けないとならないジミーのやり取りは緊張感が半端なく、見てるこっち側も息苦しさを感じるほどでした。

銃など直接的なものを使わずとも会話や仕草だけで威圧感を出せるというのは凄いですね。
キムの機転でなんとか一時的に危機は乗り切ったものの、この効きすぎる程効いた脅しでこの後二人が短絡的な思考、判断にならないか心配になるばかりです。


第10話 よほどの悪事

そう簡単にことが運ぶとは思わなかったものの、ここまで襲撃の結果が悪い方向になるとはまったくの予想外でした。

結果カタギの人間が殺されたことで無法には無法の大義名分で、次のシーズンはどう考えてもラロの復讐から始まるのは確定かなというのが分かりますが、どうも門の鍵の細工をそのままに投げ捨てて回収していないっぽいので、そこから内通者がいることがバレて、自然とナチョに疑いが向くという流れがありそうな気がします。

しかしながらキムの変貌ぶりに心配になるところですがハワードの捨て台詞的な、ジミーのことはチャックにしか分からないという一言は、結構痛い所ついたのかなと思いながらも、その前からの積み重ねでハワードに怒りを募らせていたのかな、と思わされます。

確かにハワードはどこか鼻持ちならない感じというか、経営者的な気質が強いというか常に何事においても打算的で、常に頭の中で損得のソロバンをはじいているような人情味に欠ける感じに見える時があって、例えば誰かがミスしてつまづいた時に、キムやジミーは何も考えずに助け起こしてくれそうな気がしますが、ハワードはメリットがない限り冷ややかに腕組みしているくせに、いざメリットを見出すと大仰に周りにアピールしながら助け起こしそうなイメージが個人的にありました。

とはいえどこかお茶目なところとか詰めが甘いところがあってそこまで憎めるようなキャラとも思えないので、ある程度のところで手加減して欲しいところですが、ブレーキ役が今回はジミーになるっぽいので余計に心配になります。

というのも超えてはいけないラインを越えないようにそれなりに手加減しないと、はめた方もまた相応の破滅的な方向に行ってしまう気が個人的にはするからです。

ブレイキングバッドもそうでしたが、割と因果応報が割ときっちりしているドラマなので別な方面、例えばラロの復讐関連の方からの振り返しがくるかもしれない、というのは考えすぎかもしれませんが、可能性のひとつとしてありそうな気もします。

当たり前と言えば当たり前かもしれませんが、これからの判断、行動次第でその後のキャラの、特に後に繋がるブレイキングバッドに出てこないキャラ(特にキムとナチョ)の沙汰が決まるのは間違いないので、なんとか上手いことやって凌いでくれと願うばかりです。

それにつけてもラストのこの第十話がどれも、これから悪い方向に向かってしまいそうな示唆ばかりなので、次のシーズンが楽しみな反面見るのが怖い気がします。

さいごに


気が付けばあっという間に一週間の楽しみであるこのドラマが終わってしまった訳ですが、いよいよ次のシーズンでラスト、そしてブレイキングバッドに繋がり、更にはジミーのその後の様子が分かる、と最終シーズンは非常に楽しみも多いので、完成までじっくりと待ちたいと思います。


このシーズンが更新された機会に新しくイラストを描こうと思いましたが時間が無かったので、前に書いた微妙に(全く?)似てないイラストを載せてお茶を濁しておきます。

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個人サークル「elh(エル)」及び所属制作サークル「future extra」にてオリジナルの電子書籍作品、ヴィジュアルノベル、RPGなどを作っています。 無料作品もありますのでお気軽にどうぞ。各作品の詳細及びダウンロードはelhのサイト及び各サイト様へのリンクにてご案内しております。 ハンドル名の由来は映画『2001年宇宙の旅』のHALプログラムを簡略化したものです。

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