作り方は以前の記事で書いた、この方法を使うやり方で作ります。
【制作連載企画・番外編】 これで簡単に物語が作れるかも? プロットの作り方5選
それではさっそく試しに骨組みを作ってみます。
1.まず最初は分割法でお手軽に
一番最初の工程として、始めと終わりを先に作る分割法を使います。
その1:観光旅行
始まりは主人公がある仮想空間上の駅(またはターミナル)を訪れるところから始めるか、計画を立案するところから。または旅行社に相談するところから始める。
何かしらその旅行社の情報に触れるきっかけとなるエピソードが一番先でもいいかもしれません。
終わりは無事脱出してもとの世界へと戻り大団円、と。その訪れた先の世界の危機を救う、というかなりスタンダードなパターンを考えました。
これにその訪れた先(現地)でのヒロインを足してみるのもいいかもしれません。
今後作っていく上で、最終的な目的が何になるにせよ、何かしらの大きな動機付けが必要になるかもしれません。
その2:博物館
始まりは上のものと同じく、主人公が仮想空間上の博物館を訪れるところから。あるいはその博物館の存在を知るところから始める。
終わりとしてはそこまで大きな問題の解決、というものがなさそうな為、ある程度終わり方にバリエーションが出そうなので、暫定的にごく普通の終わり方、区切りとしての終わりにします。
物語の結果だけでなく、その経過でも十分楽しめるようなものにしたいと考えています。
これではじまりと終わりができましたので次にその中間、物語の終わりまでの経緯を考える必要があります。
2.次にスタンダードに起承転結の型にあてはめて、途中の経緯を作ってみる
では次にかなり大まかにですが、空白を埋める様に物語の終わりまでの中間である起承転結の承と転の部分の作成をしてみます。
転は基本的な作り方の作法にのっとり、物語で一番盛り上がるところとしています(一応現段階で暫定的に)
その1「観光旅行」の起承転結
起:目的地へ出発から到着まで
承:目的地に到着、問題の発生、あるいは把握。最終的な目標の提示
転:問題の対処から解決まで(その前に何らかの大小のトラブルの発生を入れてもOK)
結:無事に解決し、元の世界へ
その2「博物館」の起承転結
起:博物館へ訪れる
承:博物館の特徴の説明、アシスタントAIの登場。仮想体験へ
転:何かしらの目を引く出来事が起こる(あるいはちょっとしたトラブルが発生するパターンもあり)
結:解決、あるいは仮想体験の終了、元の世界へ
これでかなり大まかですが、こんな感じで最後までの道筋ができました。
次はこれを元にさらに詳細を詰めていきます。
3.起承転結のそれぞれのパートを更に3分割
物語としてどちらもそこまで長い話にする予定はないので、それぞれのパートの起承転結ではなく、初めと終わりとその間(前後を繋ぐ点)の三つします。
それではさっそくその1の観光旅行から作ってみます。
起パート
始め:仮想空間旅行社の存在を知る
中間:旅行計画の立案から実行まで
終わり:駅から現地まで
承パート
始め:現地に到着、その場所の説明など。あればヒロインとの出会い
中間:問題の把握、あるいは発生
終わり:問題解決の立案あるいは準備まで
転パート
始め:問題解決の準備
中間:実際に着手。様々な困難、問題の発生
終わり:結果
結パート
始め:元の世界へ戻る準備、ヒロインがいるとしたら別れ
中間:なし
終わり:元の世界へ
と大体こんな感じになりました。最後の結の中間は特に必要がないと思ったので、空白です。
入れるとしたら、元の世界へと戻るべきか否か主人公が葛藤するパターンがあってもいいかもしれません。
今回のまとめと次回予告
まだ大分大まかな感じですが物語がどう進んでいかの大筋の道のりと大体の方向性が見えてきました。
続いてもうひとつの方も作りたいところですが、少し長くなってしまったので次回は今回と同じ手法を使って、その2の博物館の骨組みを決めていく回にします。
今回は大体いつも自分がやっているかなりラフなパターンで骨組みを作りましたが、最初にきっちり設定から詳細を詰めていくパターンで物語を作っていく方も多いかと思いますので、自分なりの作り易い方法で物語が作るのが一番かと思います。
まだあまり物語というものを作ったことがない、どこから手を付ければ分からない、まずどうすればよいかよく分からないという方は、こうした長い歴史の中で先人達の工夫と試行錯誤により、すでに確立されたやり方の型を使うことで割と簡単に物語の骨格が作れるようになるのでおすすめです。